卓球を始めて2年4か月で全国大会に出場した話⑥
皆さん、こんにちは!
前回の続きです。
中2に上がった僕は、徐々に実力を認められ、スタメンではないですが、
団体戦に少しずつ出してもらえるようになります。
ただ、まだまだ卓球の形になっていないので、
相手のエースが出てくる1番で出されるような、いわば「捨て駒」のような使い方をされていました。
それでも、団体戦で使ってもらえるだけでありがたかったですし、
少しずつスポ少で練習している実感を感じ始めていました。
5月に入り、スポ少が毎年行っている伝統の春合宿が行われました。
確か2泊3日で行われていて、広島の中でも田舎の体育館に行き、
朝9時~21時にわたって行われる練習で、
もちろん途中休憩を取りながらといいつつも、かなりハードな練習だったのを思い出します。
これまでも練習に取り組んできましたが、この合宿を契機に自分の卓球の型が徐々に出来ていった気はします。
この合宿ではひたすらフットワーク練習に取り組み、1日中動き続けた結果、
1日目の夜には足の裏の皮、親指の下の母指球と呼ばれる箇所が
ベロンベロンにめくれていました。
卓球の場合、フットワークは反復横跳びを断続的に繰り返し、
摩擦熱がシューズと足の間に溜まっていくので、その熱で足の皮がめくれるのです。
当然、絆創膏を張らないと痛くて歩けないというレベルなのですが、
よく見ると、強い選手は同じ個所がすでに何回もめくれているのか、
分厚い皮で覆われているのです。
「足の皮がめくれる」これは卓球が強い選手の必須条件と言ってもいいでしょう。
また、フットワーク練習と同時に、とにかく連打で攻めていく練習も行いました。
正確な球数は覚えていませんが、この連打の練習だけで、3日間で1,000球以上は
間違いなく打っていると思います。
自分のプレースタイルは、台の近くに張り付いて、あまり球に回転を掛けず、
ピッチを早くして攻撃・守備をするプレースタイルで、
1990年以降はあまり見られない、珍しいプレースタイルでした。
ただ、1980年以前は一時期流行したプレースタイルなので、
今の40代~60台の人の中には、指導できる人がたくさんいます。
合宿中も、スポ少の保護者の方の一人がそのプレースタイルだったので、
つきっきりで多球練習に付き合ってくれました。
その人からは
「君と私のプレースタイルは、シェーク裏裏ドライブ主戦(最もポピュラーなプレースタイル)と違って一発の威力が低いから、
打った後はすぐ戻って、決まるまで何発でも連打する覚悟を持ちなさい」
と強く言われました。
当時は、
「何てプレースタイルを安易に決めてしまったんだろう」
「何でそこまで強く言われなきゃいけないんだろう」
と後悔と反発の想いがありましたが、
今になって思うと、そこまではっきりと言ってくれて良かったなと感謝しています。
確かに、パワーの劣るプレースタイルなのは間違いないので、
根気強く攻め続ける、そういう根性が必要とされるプレースタイルですし、
連打するために必要なスタミナやスピードが、人一倍求められるので、
腹を括って練習に取り組まないと、大成は難しいのです。
この時から、自分のプレースタイルは一見不利だけど、
ちゃんと練習を続ければ、珍しさが逆に武器になる、
と思うようになります。
合宿を終え、さらに練習にも熱が入るようになり、
いよいよ6月からは、すべての中学生が目指す全国大会
「全中」予選が始まります。
その時の話はまた次回、お話しします。
それでは!